『賢い子・伸びる子どもに』 幼児教育を考える~子育てワンポイントアドバイス~≪第8回目≫
聖母被昇天学院小学校 坂本 清美 校長先生
『親元を離れるときに』
最近、子育てについて、子が親元を離れるおりに、
その親子の歩みが浮かび上がるものだと考えさせられる機会が度々あります。
そのようなときには、子ども自身も幼いころに親にしてもらって嬉しかったことや、
嫌だったことをふり返って思い出すようで、小さいときのことをよく覚えているものです。
親が忘れてしまっていることも覚えていて、驚かされることがあります。
娘が結婚するとき、息子が一人住まいをするとき、親にとっては心配することが
できるだけ少ない方がいいですね。お料理ができる。住居の管理ができる。お金の管理ができる。
そして、人間関係がうまく結べて、困ったときに相談できる友だちがいる。
このように育っていれば、勉学や仕事もしっかりできるのではないかと思います。
ある結婚式の披露宴で、新婦が自分のお母さんに「感謝の言葉」を贈りました。
小学校の1・2年生のとき、仕事を持っていた彼女のお母さんは、小さなメモのような手紙とともに、
計算や漢字の問題を書いて、机の上に置いていたそうです。
そのことがとても嬉しかったようで、毎日、学校から帰って、メモを読み、
問題をするのを楽しみにしていたそうです。
夏休みには、宿題をするために一緒に図書館に行ってくれたり、ピアノの練習をするとき、
横に黙って座っていてくれたりしたことを感謝していました。
料理なども細かいことまで色々教えてくれ、家庭科の先生に褒められたということでした。
テレビを観る時間を制限し、社会人になったときには、お弁当を自分で作らせたことなど、
厳しい母親であることを恨んだ時期もあったようですが、この日を迎えて苦労なく料理ができ、
あまりテレビを観ない新郎と気が合うことなど、今になって思うと有り難かったということでした。
そして、新郎とは、子どものころ観ていたテレビ番組が同じで、テレビを観る制限時間についても同じ。
この出会いは、お母様達のお陰?と思ったのは、私だけでしょうか。
きっと、この二人にとっては、子育ての方針もあわせやすいことでしょう。
末永く共に生きていけそうに思えます。
あらためて、日頃の生活習慣の大切さを痛感しました。
子どもが嬉しいと感じることは、子どもと一緒に何かをすることであり、
子どものために親が自分の時間と労力を使うことなのですね。
それは、決して簡単なことではないけれど、子どもが成人してからでは
もうその日々を取り戻すことはできないのです。
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